思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

個人の学び

今できないことを前向きに学ぶためには

最近プロダクトマネジメントに軸足を置いている。 ものづくりやチームマネジメントはできる、UXもそこまで遠いわけではないし、プロダクトのビジョンや構想を練るのは好きなので、そんなに苦ではない。ただ、ビジネスの領域が特に土地勘が無くて四苦八苦して…

知識から知恵へ

プロダクトマネージャーは、役割上やろうと思えばどんな責務にも広げることができる。つまり、必要な知識が広い。だからこそ、インプットが重要だなと思い、毎日、色々なテーマで勉強する時間を取っている。 今現在実務で必要な知識というのは、そんなに広い…

インプットを活かせているかがチャレンジのバロメーター

学ぼうとするときに、最も手っ取り早くすぐできることは、本を読むことだ。知らないことを知ることは楽しい。時間は使うけど、それだけで満足度が高い。 ただ、知るだけでは現実に中々活きない。学ぶためにはアウトプットが最も効果的だ。アウトプットすると…

いかに社内で失敗するか

プロダクトマネジメントをやっていると、いかに失敗から学ぶかが勝負だ。全ての正解がわかることなんてありえない。何かアウトプットをしながらフィードバックを得ながら、中身を変えていく。 問題は、どこで失敗するかだ。「失敗というのはアウトプットの形…

コトとヒトをどう扱うか

組織マネジメントをやっていると、悩ましいことにぶち当たることが多い。中々公の場では言えないことばかりだ。エンジニアなどのメンバーとして動いていると、不思議とそういうものは全く見えない。マネージャーになった当初、目の当たりにしたら驚いた。 会…

自己認識の難しさ

他人のことを知るのは難しい。これは誰もが当たり前に思うことだ。相手のすべての面を見ていないし、内面は見えない。だからこそ言葉にし、会話し、対話し、お互いを知ることによって前に進めようとする。 自分のことを知るのは難しい。こう語ってみると、少…

保留することの意味

以前、エンジニアリングマネージャーになっている友人たちと話していると 「1on1(など)で、課題に対して話していると、その場で解決したくなる」 ということを言っていて、みんな共感していた。でも実際は、その課題はすぐに解決される(できる)こともな…

外面的な部分の知らないことを知るインパクト

世界は広く、複雑だ。基本的に人は知らないことのほうが遥かに多い。にもかかわらず、見えていること、知っていることで諸々のことを判断したり行動したりしなければならない。とても大変だ。 組織においても知らないことだらけだ。チーム内のことだって、隣…

内向と外向の段階

数年ぶりに開発の現場に入り、色々な人と話していてわかったことは、心の葛藤を抱えている人の多さだ。会社で仕事をするということは(あるいは生きるということは)、様々なジレンマとの対峙が避けられない。ある意味葛藤が当たり前でもある。本人にとって…

2021年のふりかえり

あっという間な感じもするし、長かった感じもする1年。2018年からこのブログで1年のふりかえりをしていて、改めて読んでみると、変わってないこと、変わっていること、色々考えさせらます。これあと10年20年続けていくと何を感じるのか楽しみなので、引き続…

人が力を発揮するためのストラクチャーとジレンマ

エンジニア部門全体をマネジメントする役割をやらせていただいている会社で、徐々に組織が動いてきていることを感じている。何をどうして何がどうなってるのかという詳細への言及は避けるが、表層的には、メンバーが新たなことへのチャレンジを始め、活性化…

自分に対する自然な姿勢とは?

知り合いのコーチの方が影響を受けたということを伺って、こちらの本を購入し、読んでみている。 自意識(アイデンティティ)と創り出す思考 作者:ロバート・フリッツ,ウェイン・S・アンダーセン Evolving Amazon まだ読んでいる途中なので、全体の内容につい…

人間の発達をシンプルなモデルで見る危険性

これまでの人生において、成長したいと思って生きてきたものの、成長という定義を曖昧に捉えて生きてきた感覚がある。ありがたいことにこの数年で、垂直的成長、水平的成長という概念と発達理論に出会うことができ、私の中で成長のバリエーションが大きく広…

成長とは何か?

成人発達理論のマスターコースを受講したふりかえりを兼ねて、講師でもあった鈴木則夫さんの「人が成長するとは、どういうことか」を引用しながら振り返ってみたいと思う。 人が成長するとは、どういうことか 作者:鈴木規夫 日本能率協会マネジメントセンタ…

成人発達理論のコースが終了した

成人発達理論のセッションが終了した。動画コンテンツを見て、課題をやり、セッションに参加するという流れを6回やった。2ヶ月間で濃密な時間だった。思ったことは、発達心理学の奥の深さと広さだ。わからないこと、知らないことだらけであるということがよ…

成人発達理論を学ぶことにした

人材育成領域どっぷりだった3年間を今年の3月から軸足をすこしずらし、ソフトウェア開発領域に戻している。個人の成長を突き詰めた3年間は、苦労もあったが、その反面得るものは大きかった。マネジメントや人に対しての考え方や視野が広がっていることを感じ…

マネージャーはなぜ「人間とは何か」を理解し体感していると良いか

コーチングや人材育成をして良かったのは、「人間とは何か」を知識と手触りと自分自身で学べたこと。他人をコントロールしようということではなく、可能性を引き出すことができる。現場に戻って、実感している。 そこで、なぜ人間とは何か、を理解し体感して…

未熟とは何か

ニーチェのツァラトゥストラにある人間の発達段階のような話を、偶然にもここ2週間くらいでいくつも目にした。人間の精神は、「駱駝(らくだ)」、「獅子」、「幼児」の順に発展するという話だ。 駱駝:規範に従って忍耐強く重荷を背負って砂漠を歩く 獅子:…

コーチング(1on1)を体験してみませんか?(主にエンジニアリングマネージャーの方)

募集終了いたしました!沢山の方のご応募ありがとうございましたー!

成長という言葉が好きではない理由

以前もブログに書いたが、成長という言葉があまり好きではない。かと言って変化や変容という言葉も無機質な感じがして違和感があるし、言葉にしてみると成長とあまり変わらない。学びは悪くないが質感が少し違う感じがする。 なぜ成長という言葉が好きでない…

IT人材ラボへの登壇の記事が公開されました

itjinzai-lab.jp 2月にIT人材ラボのイベントに登壇させていただきました。 この1年ほど試行錯誤してきたものの一部を整理してお伝えしたのですが、このような記事にまとめていただき感謝です。 学びというのはいろいろな考え方がありますし、中々見えにくい…

40代おじさんにおける成長について

ある方と話していて、おじさんにとっての成長って難しいよねという話になった。 成長は良いことだ、成長し続けるべきだ、という価値観や方向性は、その言葉だけ聞くと「そうだよなぁ、うんうん」となるんだけど、自分自身に当てはめてみると、それってなんか…

組織と個人へのアプローチの違い

ここ数年組織から個人にアプローチを変えてみている。組織やチームの変革ではなく、個人の成長や学びがテーマだ。 そして、多くの人から感じるのが、個人をテーマにすることへの嫌悪感である。 確かに、個人の学びや成長をテーマにすると、「個人をコントロ…

1on1における問いの効能

1on1 Advent Calendar 2019 の9日目の記事です。 1on1はどちらかが一方的に話すのではなく、主に「問い」によって進められると良い時間になると言われています。ではなぜ「問い」が良いのでしょうか。問いの効能について整理してみようと思います。 人は思い…

問いとは何か

コーチングを受けていると、問いの影響力に驚く。いろいろな発見があるのだ。それは元々自分の中にあったはずだし、自分から出てきたもののはずなのに、新鮮味さえ感じる。自分自身の一面がわかったり、これからの行動イメージができたり、新しい感覚を得る…

1on1コーチング体験の感想をたくさんいただきました

www.tsuyok.work 1on1コーチング体験を初めて3ヶ月と少し経過しました。30人ほどの申込みをいただき、私自身ものすごく大きな学びをいただきました。お時間頂いた方、本当にありがとうございました! その中で、多くの方々に感想ブログを書いていただきまし…

1on1コーチング体験の感想をブログに書いていただきました④(小峰さん)

引き続き、1on1コーチング体験の感想をブログに書いていただきました! note.mu いまやっている体験でははじめてのオンラインでの1on1でした。これまで仕事ではやっていたので、問題ないだろうなと思いつつ、やってみるとやはり大丈夫でした。むしろ話に集中…

1on1コーチング体験の感想をブログに書いていただきました③(omuricemanさん)

1on1コーチング体験の感想をブログに書いていただきました! omuriceman.hatenablog.com このように、客観的に私の1on1のやり方を書いていただけると、発見や学びがありとてもありがたいです。omuricemanさんも組織やご自分に真摯に向き合っていて、そのよう…

個人の成長をテーマにするというジレンマ

ずっと組織やチームにフォーカスして、マネジメントやチーム運営をやってきたが、ここ数年は個人にフォーカスしようと思ってあえて集中して学び、活動をしている。コーチングをやっているのもそれにつながっている。 ソフトウェア開発はチームで行うのが基本…

1on1コーチング体験の感想をブログに書いていただきました②(こまどさん)

先日、こまどさんという方に1on1コーチング体験をやらせていただいたのですが、ブログに感想を書いていただきました! ky-yk-d.hatenablog.com このブログに書かれているように、物事をとても深く考えている方で、色々話を伺っていて楽しかったです。これか…