思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

外面的な部分の知らないことを知るインパクト

世界は広く、複雑だ。基本的に人は知らないことのほうが遥かに多い。にもかかわらず、見えていること、知っていることで諸々のことを判断したり行動したりしなければならない。とても大変だ。

組織においても知らないことだらけだ。チーム内のことだって、隣の人のことをすべてわかるわけではないし、隣の組織のことだったらなおさらだ。にもかかわらず、同じ目標に向かって、あるいは、同じ目標ではなくても協働しなければならない。

それこそ10人とか20人とか集まるだけで、知らないことから起因する誤解や小さな揉め事のオンパレードになる。会議が増えるし自分たちを守ろうとする鎧も増える。不思議なことに鎧を増やせば増やすほど誤解が増える。悪循環。

この状態というのをインテグラル理論の4象限に手を加えて表現してみるとわかりやすい事に気がついた。この4象限をこんな感じでさらに2つずつに分けるとどうだろうか。

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自分に対しても他人に対しても使えるが、わかりやすいのは他人や他の集団についてではないだろうか。他人について知らないことと知っていることはなにか。分けていくと知らないことがたくさんあることに気づく。

対人支援を行っていると、内面についての支援が主になることが多い。なぜかというと、見えにくいから、自分のコトでも他人のコトでも見えるようにすることでのインパクトが大きいからだ。一方で、外面の部分でも知らないことはたくさんある。あの人達は普段こういうアウトプットをしてたのか、などだ。

そういう意味で、外面の知らないを知るようにするだけでチームにとってはとても大きなインパクトになる。外面と内面はつながっているので、外面からのインパクトは内面にも広がる。しかも内面を取り扱うより難しくない。