思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

個人の成長をテーマにするというジレンマ

ずっと組織やチームにフォーカスして、マネジメントやチーム運営をやってきたが、ここ数年は個人にフォーカスしようと思ってあえて集中して学び、活動をしている。コーチングをやっているのもそれにつながっている。
 
ソフトウェア開発はチームで行うのが基本であり、組織や制度なども開発に影響してくることから、組織やチームを扱わざるを得ない部分がある。ただ、個人は自由であり、成長を扱うかどうかも基本的に個人の選択だ。そこに組織やチーム、他人の強い思惑が関与すると、その自由が侵害されることになる。
 
なので、個人の成長を扱う、ということに対して、言葉選びも含めて慎重にするように注意をしている。DevLOVEXで成長という言葉があまり好きではないという話をしたが、それは「常に上がり続けるべきという世間や周りからの強制力」を感じるからだ。そこで、できるだけフラットに「学び」という言葉を使うようにしている。
 
とはいえ、学び続けるというのは個人の人生にとっても有益だし、それが実現することで組織やチームへも良い影響を与えることもできる。人は環境や他の人からの影響力によって学べる度合いもチカラを発揮できる度合いも変わることも事実だ。それに対してもっとできることはあるはず。
 
個人としての特性や内的動機づけをベースにし、その人の人生も鑑みて伴走できるか、その結果、組織やチームへのより良い変化に繋げられるか、そしてその方のより良い人生に繋げられるか、永遠の学びの探求が続く。