思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

コトとヒトをどう扱うか

組織マネジメントをやっていると、悩ましいことにぶち当たることが多い。中々公の場では言えないことばかりだ。エンジニアなどのメンバーとして動いていると、不思議とそういうものは全く見えない。マネージャーになった当初、目の当たりにしたら驚いた。

会社というのはお客さんや事業のために集まっているわけで、それは基本的に「コト」だ。ただ、その「コト」を実行するのは「ヒト」である。当然「コト」だけに集中できればより良いのだが、そんなうまくはいかない。「コト」がうまくいかなければしんどいが、「コト」とは関係なく「ヒト」が課題になることもある。そうなると短期的にも中期的にも「コト」に影響が及ぶ。

「コト」は自分の動き次第で変えられる。「ヒト」である他人は変えられない。変えられるのは自分だけである。そもそも何かの思惑で他人を変えるべきではないとも思う。だけど、目の前で問題が起こっている。このジレンマだ。

「ヒト」は関係性で成り立っている。その関係性になにか問題があるとなると、「コト」にも複数の「ヒト」にも影響が起こっている。特定の「ヒト」で閉じない。だから対処する必要がある。やむを得ず。誰もやりたいとは思わないが。

深く関わってより良くなることもあるが、意思決定が必要なこともある。断腸の思い、というのは言い得て妙だ。本当に苦しい。その「ヒト」の気持ちを考えると胃が痛い。辛い。

でも、意思決定をすることで好転することがある。「コト」も周りの「ヒト」も本人も。逆に意思決定しないことで、悪化することもよくある。もちろん、決めたことで悪化することもある。人生というのは何が起こるかわからない。

最も大事なのは、最終的に「ソシキ」の論理ではなく、そこにある人生を取り扱うことではないか。仕事をするというのは生きる上での重要な要素であることは否定できない。そこにどう対峙するかで、人生はより良くなる。そのためには、己を問われる。他人の前にお前がどこまで考えてるか、踏み込んでるか、自責でいるか。

言うが易し。簡単ではないが、やっていきである。