思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

権威勾配について考える

言いにくい「雰囲気」で実際言えず、課題が大きくなったときに表沙汰になるということがある。課題が大きくなると解決するコストが大きくなり、いろいろなことが突如前に進まなくなる。その原因の一つが、権威勾配だという体験をいくつもしてきた。

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こちらの記事にいろいろな原因が書かれていて既視感と納得感を得たが、そもそも何なんだろうと考えてみると、「マウンティング」であると言い換えるとそこそこしっくり来てしまった。

文化的マウンティングや組織構造的マウンティング、個人のスキルマウンティング(これらなんかクスッとなるのはなぜだろう)については、ある意味意図せず起こったり、そこにいる個人とは無関係に起こるので、状態が可視化されれば是正に向かう可能性は期待できる。

一番厄介なのは、個人が自らマウンティングしてしまう場合ではなかろうか。これを是正するのはかなり難しい。「あなたマウンティングしてるよ」とは言いにくい。言ったところでおそらく何も起こらないか、関係が悪くなって逆効果になる。

そうは言ってもチームが小さい課題も言いにくくなるという影響があるので是正したいところだが、これはもはやコーチングの領域としてマウンティングをする根源や願いを深ぼりたくなる(実際は内輪の場合しにくいが)ほど頭を悩ませることになる。

一つ、本当に不思議なのは、私の経験上マウンティングする人の共通点として、言えない人が悪いと言ってしまうことだ。これは更にたちが悪い。言いにくい上にそれが自分のせいだと定義されてしまうわけだ。その主張はわからんでもないが、まずは話を聴くくらいしたらどうだろう?人の必須スキルじゃないの?

以上、オチはない。権威勾配はマウンティングと言い換えると面白いと思ったので、言いたかっただけ。