思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

自律性の高い組織の特徴

最近色々な人に聴かれたり話をしていて、ひとりひとりの力が活きる組織ってなんだろうという問いを考えています。そういうチームに偶然出会えたり、一時期だけでもそうなったり、自分が中心だったチームがそうできたりなど色々あるんですが、一概には説明が難しくて色々考えていました。

そこで、具体的にどういう状態になると自律性が高いか、というのを言語化してみました。状態に分解すると、それぞれについてどうアプローチすればよいのか、というのも言語化できそうです。

気をつけなければならないのが、自律性が高いからといって、アウトプットの質が高かったり、価値が高かったりするとは限らないということです。なぜ自律性を高くしたいのか、その目的は何か、ということを明確にした上でどういう施策をやるのかを考えたほうが良さそうです。

自律性の高い組織の5つの特徴

これらは、会社単位、組織単位、チーム単位、など範囲は色々です。

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1.目的・ビジョンの決定プロセスに参加できる

なぜ我々はここにいるのか、ということを自分の言葉で語るには、その決定プロセスに関わっていることが近道です。そして自分の言葉で話せれば、その目的を理解できていて、自分で考えて向かうことができます。

2.ルール・戦略・計画を変えられる

物事の問題は、個人や作業に起因することもありますが、それを取り巻く枠組みに原因があることも多くあります。その問題についてなんとかするためには、自分たちでルールや戦略や計画を変える必要があります。トップダウンの組織はここが変えられずに、自分たちでなんとかしようとしてもどうしようもなくなることを多く見てきました。

3.「そもそも論」を話せる

問題は「言いにくい」ことにあることが多くあります。言いにくいことは、現状表層的に出ている問題よりもより根本的で、ある意味痛みがあります。それを言えるある意味心理的安全性があるかどうか、それが組織の問題解決力に繋がります。

4.個人が学習し続けている

組織が自律的ということは、個人が自律的であるということです。自律的であるということは、変化し続けている、とも言えるのではないでしょうか。その最小単位の個人が、常に学び続け変化し続けていれば、相乗効果で組織も自律的に変化し続けることができます。

5.ミーティングで必ず全員話をする機会がある

トップダウンの組織はリーダーが一方的に話すことが多くなります。自律的というのは、一人ひとりが自分で考えて自分で動くわけですから、当然一人ひとりも話をしています。一人ひとりが発言する意識があり、仕組みとしても話す場や時間があるようにミーティングを設計しておけば、多くのアイデアや発想が出るミーティングになるでしょう。

自分で考えて自分で動けると楽しい

仕事だと割り切って言われたことをやるのも一つの選択肢ですが、自分で考えて自分で動けると、仕事したな〜という感じがあって楽しいです。いかに人生も仕事も自分でハンドルを握るかが充実感につながるような気がしています。そんなに簡単ではないですが、組織も自分もチャレンジしていきたいですね。