思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

自分の来期の給料をプレゼンした

会社に所属していると言うことは、給料をもらっていることになる。給料は一部の会社を除いて多くは変動する。成果や行動指針に則った行動をしているかなど、基準は色々だ。その作業はやってみると考えることが多く、色々骨が折れる。

そこで、今いる会社(株式会社チームボックス)では、できるだけ組織をフラットにしたいということもあり、自分の来期の給料を全員の前でプレゼンして、フィードバックをもらうということをやることになった。これはかなり画期的。面白そうだなと思った。

いざその準備をしようと思って考え始めたんだが、思いの外難しかった。自分の会社で出せるバリュー、やりたいこと、市場価値はなんなのか、できるだけその根拠を持って説明しようとすると、情報が少なかったり考えていない部分があったりと、気付きが多い。ぐぬぬーと唸ってしまった。市場の平均給与を調べ、自分の今やっていることを棚卸しし、来年度やりたいこと、やらないことを言語化して、給料額に反映していった。

これまで、他人の給料は決めてきたが、それもかなり骨の折れる作業だった。根拠、基準、納得ができる説明、すべてを用意しなければならない。できればやりたくない作業だった。今回自分の給料を決めるというのは初めてだったが、それに近いものを感じた。宣言すれば言い訳できないし、論理的につながってなければ指摘される。同じだ。同じ。

でもやってみると、これは本当に良かった。自分自身への問いかけになる。何をやりたいのかというのもあるのだが、逆に何をやらないのかということが大切だった。仕事ややりたいことは無限にある。でも時間は限られている。やることの断捨離。
そして、色々考えると、断捨離をする基準が、「自分がどう生きたいか」ということにたどり着く。これは深い。普段から考えてないと答えは出ない。その人の生き方は、「何をやっているか」よりも「何をやっていないか」に出ると実感した。

これまで自分の給料は自分で決めたことは無かった。誰かが決めていた。そうなるどどう評価されているか気になるし、納得いかないことも多くあった。愚痴ってしまうことも多々。でも今の自分はそういう感覚はもう無い。他人の給料を決めるのも自分で決めるのも結構しんどい作業。そして、それ自体哲学が大切で、自分と対話し続けなければならず、それをやること自体かけがえない価値がありそうだ。

今回の給料のプレゼンや最近やらせていただいている技術顧問業も含めると、全て自分の価値を自分で定義して皆様に説明して対価を決めている。ずっとサラリーマンだったので、私にとってはいい経験だし、今後も続けていきたいと思う。周りにフリーランスをやったほうがいい、とアドバイスくれる方がいるんだが、その方の言いたいことがよくわかった。

と思っていたらこういう記事を見かけたのでシェア。この方ここまで言語化してしかも公開していて素晴らしい。エンジニアやデザイナーの皆さんはやってみてはいかがだろうか。

「自分がどう生きたいか」がわかるかもしれない。

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