思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

マインドフルネスが効果的な理由がわかった

先日、コーチングの勉強会があって、ある先生に来ていただいた。そこで、呼吸とかマインドフルネスが効果的、というお話をされていて、なぜかというと

「今ここに集中するため」

と仰っていて、今更ながらあぁそうか、と理解することができた。

何か過去のことを悔いて考えてしまったり、なんだか未来のことが不安でどうしようか考えてしまうことって結構ある。無意識のうちに考え事をしていて、作業が全然進んでないことに気づく、みたいな。どうもこれがかなり脳に負荷をあたえているらしい。

脳は、「デフォルトモードネットワーク(DMN)」と呼ばれている、脳が意識的な反応をしていないときにも働くベースライン活動があるそうだ。「自動車のアイドリングのようなもの」で、人間の脳は常にエンジンがかかりっぱなしで、落ち着きがない状態であるとのこと。それが、脳全体の消費エネルギーの6割〜8割くらい締めているらしく、これを減らしていくということが、日々の脳の疲労度を下げることや、本当に必要なことに脳のエネルギーを使うことに繋がる。

そこでマインドフルネスをすることによって、考え事をするのではなく、目の前のことのみに集中する状態を作ることによって脳疲労も減っていくという一石二鳥を得る、という美味しい話なのである。座禅をして煩悩が働いて動いたりすると、お坊さんに背中を叩かれる、というのはこういう理由だったのかと納得してしまった。

確かに、人って目の前のことをやることしかできないのに、変えられない過去とかどうなるかわからない未来を考えてしまってうだうだするのって全くの無駄だし、結構しんどい。それを目の前のことだけ集中することができれば、パフォーマンスも上がるし人生も一緒に楽になるであろう、というのもよくわかる。

ということで、本も読んでみてやってみた結果、感覚的に自分の中でも効果があることがわかり始めた。当然いきなり素晴らしい状態になるわけではないが、余計なことを考えている時間が減っていき、少しずつ目の前のことに集中できる時間は増えているように思う。そしてそれに気づくと結構楽であることがわかった。

以前からマインドフルネスとか瞑想とかが良いというのは見聞きしていて、やってみたりしてはいた。なんとなくスッキリする感じはあるものの、これがなんの目的や効果があるのかがよくわからず続かなかったんだが、やっと理解できた。「瞑想」というとなんだか胡散臭い何かを感じてしまうけど、脳科学的にエビデンスがあって、マインドフルネスと呼んでいるようだ。欧米人さすが。

こういう学びの場があるのはとてもありがたい。継続していこうと思う。