思考と現場の間で

「いいサービスづくり」のために、組織づくりやソフトウェア設計など、考えていることを書きます

組織/チーム=人*人(掛け算)である

組織というのは、人の集まりである。人が集まると、個人だけではできないことができる。得意が多様な人が集まることにより、やれることがどんどん広がっていく。ヒエラルキー型か分散型かプロジェクト型か色々形はあるが、複数人が一緒に何かをやることで、できることが広がっていくことは確かだ。

では、人が集まったとして、どのようにその効果や成果を最大化していくか、というのは永遠の課題である。やる仕事によっても違うし集まった人によっても違う。

と、私は感じているんだが、なかなかそこは人によって違うようだ。人を集めれば集めた分効果が得られると感じてしまう。例えば、戦闘力が10のメンバーが10人集まれば、100の戦闘力になるかのように。つまり

組織/チーム=人+人

というふうに考えて組織運営をしてしまう。とりあえず人を集めればそれが機能すると考えてしまう。でも実際はそうはならない。下手するとマイナスになることもある。コストをかけて人を入れたのにマイナスになる。最大限頑張っても、その人達の総数にしかならない(私の実感では、パフォーマンスはそれ以上になることがある)。

なので、私はチームや組織というのは、掛け算であると考えている。

組織/チーム=人*人

誰か一人がマイナスであるだけで、組織全体がマイナスになる。マイナスの人が何人かいたとしても、打ち消し合ってプラスになることも(たまに)ある。小数点のスキルの人がいるだけで、全体の力が減っていってしまう。人数が少なくとも、すべてがうまくいくと、桁違いの成果が出る。

なので、その人のどのスキルをこの計算式上に入れるか、それが活かせる環境にするのか、何を目標とするのか、どういうチームとしての戦略にするのかなど、色々考えなければ最大化されることはない。ちょっと間違えるだけでチームの力はマイナスになる。気をつけなければならない。

これが、なぜマネージャーが必要でマネジメントが課題になるかということを表している。やりたいやりたくないの問題ではない。どんな形態のチームや組織でも共通的な課題である。誰かがやらなければチームの成果は最大化できない。これが大変さであり面白さなんだと思う。

ところで、「人*人」がなんか可愛い感じがするなぁ。