最近、いろいろな方と話していて、いいチームとは何なんだろうなぁとブツブツ考えていた。
チームだと言いつつ、ただ集まっただけのグループは多くある。個々が自立して動いている、と言うと聞こえは良いが、単純に有機的にチームが機能してないだけで、結果的に個別になってしまってしまっている。
あとは、例えば開発チームはリーダーにより働きやすくなっているが、開発チームを横断したリーダーたちがバラバラに動いていて、組織として有機的に機能していない、ということもある。これも私はある意味組織単位でチームが機能していないだけだと思う。
こういう環境を色々見聞きしていて思いを馳せる。いろいろな本を読んで、いいチームの特徴は箇条書きにできるし、経験からも要素を分解はできるんだが、いまいちピンとこない。状態のような客観性というより、もう少し感覚的なものも大きいからだ。
その私のベースとなる感覚というのは、安心感じゃないかと考えている。心理的安全性に近い。なんでも相談できる、仕事に限らずいろいろな話ができる、のような。なぜそれが重要かというと、そこに解決すべき本質的な課題が隠れているからだ。課題が見えないと解決できない。それが垂れ流されていると当然解決する総量も増える(ネガティブなことを言おうという意味ではなく)。
となると、今までの経験で、どうやってそれを解決してきたかを考えると、出発点は1つだと確信した。
「会話量」。
なんか元も子もない結論になったが、まずは会話量を増やすだけでかなり変わったなぁと。
コミュニケーションパスを以下のように表現してみた。個人のつながりは線で、チームや組織の単位は円と四角で囲んである。線も円も四角もコミュニケーションの単位だ(便宜上ここではリーダーと表現したが、マネージャーやスクラムマスターやTechLeadなどなんでも良い)。
じゃぁどれくらい話せばいいのかということを考えてみると、実感値として、3ヶ月くらいやるとチームになってきたかなぁといつも思うんだが、3ヶ月間のチームのプロセスや1on1にかけた時間を考えると、
個人及びチームでの直接の会話量(チャットは除く)の総計が
100時間前後(週8時間前後)
くらい経つと、ようやく色々話しやすくなる感覚がある。こう計算すると結構な時間だな。メンバーを変えたり、チームを新しく創った場合は、コストは掛かるにしろ早めにこのくらいの時間会話をできると、その後はやりやすくなるのではないだろうか。こういうコストを考えると、チームは持続的でなければならない、というのも頷ける。
しかし図にしてみると、リーダーとかマネージャーは時間を取られることがわかる。話す人が多いw。部下の満足度を高めるのは、会話量(聴いてもらう量)に比例するという実験結果もあるというのは聴いたことがあるから、そういう仕事なんだろう。しょうがない。
色々組織やチームの課題に直面されている方は多いと思うが、まずは会話量を増やしてみてはいかがだろうか。その上で、プロセスとか色々高めていくイメージ。結構たいへんだけど。